水ようかんと言えば、全国的には夏の風物詩で、 暑い夏に食べる涼菓子ですが、福井県では、冬に、雪が降る寒い時期に、こたつに入って、冷たい状態で水ようかんを食べるのが、常識になっています。県外の人が聞けば驚く、福井県民特有の食文化です。そんな水ようかんと、私の最初の出会いは、以前に、冬に武生駅に行ったときに、何の気なしに、駅構内のコンビニに入った時に、小さな甘泉堂の水ようかんを売っていた時でした。最初は、福井名物のボルガライスを食べた後だったので、「いくら水ようかんが好きでも、小さなこの量はちょっと…」と思いましたが、実際に食べてみると、瞬殺(=すぐに食べ終わる)でした。
特急を始めとする全列車が停車する福井駅でも、改札を出て少し斜め右寄りに直進をすると、セブンイレブンがあり、そちらの棚でも販売しています。
福井駅 のセブンイレブン では、甘泉堂と久保田の2種類のメーカーの水ようかんがあり、食べきりサイズの小サイズも販売しています。
この水ようかんの、福井県民の全幅の信頼を得ている、シェアが7割越えのトップメーカーは、老舗の「えがわ」です。
場所は、福井駅から京福バスの「すまいる西ルート」のバスに乗り、照手3丁目で下車して、3分歩くと到着します。地図は、下記のとおりです。
入口では、ガチで水ようかんをPRしています。水ようかんのポスターには、さりげなく、平成6年に第22回全国菓子大博覧会にて、名誉総裁賞を受賞したこともPRされていました。
入口入って正面の冷ケースには、2段目の3列と、3段目の4列を使って、水ようかんの大サイズを陳列し、販売していました。余程大サイズが、バカ売れするんですね。
水ようかんは冬季限定。その他のシーズンは、この冷ケースには、何が並ぶのか気になるところですが、冷ケースの脇では、焼きドーナツを中心に、焼菓子が販売されています。
店内には、福井弁の「だんねーざ」という唄の歌詞が、飾られています。 だんねーざとは、福井地方の方言で「いいですよ」「結構ですよ」という意味らしいです。
さすがに旅先で1人では大サイズは無理なので、小さいサイズを買いました。小さいサイズは、キティーちゃんとのコラボパッケージでした。
そして、パッケージをむいていくと、こんな感じで、みずみずしい水ようかんが、出現します。
食べると、ボリュームの割には、かなりあっさりとしていて、何で大サイズを買わなかったのか、ちょっぴり後悔しました。
そして、新商品らしい、「水かんてん」なる食べ物も買ってみました。こちらは、水ようかんの小サイズが1箱450円なのに対し、ほぼ同じ大きさで、1箱700円とかなりお高めです。ものは試しに、買っちゃいました。
この水かんてんは、てっきり水ようかんの仲間かと思っていましたが、どうやら夏のお菓子として開発され、販売されたみたいです。 杏や桃のようなフルーティーな香りが特長の福井県産の梅「黄金の梅」と、いよかんのマーマレードを使ってつくられた水かんてん、まずいわけがありません。 パッケージをむいていくと、こんな感じで、みずみずしい水かんてんが、出現します。
えがわの推奨の食べ方は、凍らせて食べることだそうです。冬なので、確かに買ったときには、凍った水かんてんを渡されましたが、昼に購入し、暖房がガンガンに効いた列車で数時間を過ごし、宿泊先の富山のホテルに着いて、さあ食べようとするころには、解凍されていました。そもそも、水ようかんの仲間だと思っていたので、最初は「何で凍っているんだろう?」と思っていたくらいです。そして、解凍されたものを食べることにも、何の抵抗もありませんでした。こちらも、瞬殺でした。
そんな福井の冬は、越前ガニあり、水ようかんありと、グルメ大国となるのです。