
山形新幹線と秋田新幹線は、在来線と新幹線を直通させる「ミニ新幹線」と呼ばれますが、その構想は国鉄末期の1983年から検討されていました。1988年に運輸省が整備新幹線の建設費を抑えるため、「ミニ新幹線」と「スーパー特急」という方式を提案したことが、この名称の始まりです。
ミニ新幹線は在来線の線路幅を新幹線と同じ1435mmに変更して新幹線車両を乗り入れさせる方式です。一方、スーパー特急は新幹線規格の設備に在来線と同じ1067mmの線路を敷き、在来線車両を高速運転する方式です。
当時は整備新幹線の建設費が莫大だったため、運輸省はこれらの方式を組み合わせ、建設費を大幅に削減しようとしました。しかし、沿線地域からは「本格的な新幹線ではない」と不満が出ました。
また、法令上の新幹線は時速200km以上で走行できる鉄道と定義されていたため、ミニ新幹線やスーパー特急は正式には新幹線ではありませんでした。その後、1991年の法改正によって、ミニ新幹線とスーパー特急はフル規格新幹線に移行するまでの暫定的な整備方式として位置付けられました。
最終的に、当初計画された区間の多くがフル規格新幹線へ格上げされました。運輸省の案は単なる建設費削減ではなく、限られた財源の中で時間短縮効果の高い区間を優先して整備するという考えに基づいていました。
現在のように財源が限られる時代には、必要な効果と建設費のバランスを考えるという当時の発想を見直す意義があります。


