
都電は東京都が運営する路面電車で、最盛期の昭和30年代には41系統の路線網がありました。しかし、自動車社会の到来や1964年の東京オリンピックなどを背景に路線が次々と廃止され、現在は三ノ輪橋~早稲田間の荒川線だけが残っています。
荒川線は現在「東京さくらトラム」の愛称で親しまれ、下町情緒のある街並みを走っています。専用軌道が大半ですが、飛鳥山~王子駅前間の明治通りには、都内で唯一の併用軌道区間があります。
特に「飛鳥大坂」は66.9パーミルの急勾配で、電車は速度を抑えて走行します。また、荒川線には効率的な構造の荒川車庫があり、車両の修繕や洗浄などが行われています。
近年は車両の更新も進み、2026年5月には水戸岡鋭治氏がデザインした山吹色の8500形8501号が登場しました。かつての都電を思わせるデザインで、都心を走っていた時代の姿を現代に伝えています。
