
1970年代以降、私鉄や国鉄では車内冷房の整備が本格化しました。地下鉄も当初は比較的涼しかったものの、列車の増加によってトンネル内に熱がこもるようになりました。
そこで営団地下鉄(現在の東京メトロ)は、車両に冷房を取り付けるのではなく、トンネルそのものを冷やす「トンネル冷房」を採用しました。1971年に銀座線で導入が始まり、1988年までに多くの区間へ拡大しました。
しかし、他社との相互直通運転が増えると、営団車両だけ冷房がないことが問題となり、1980年代後半から車両冷房の導入が進みました。その結果、トンネル冷房の新規整備は中止されました。
1996年には営団の全車両が冷房化され、1998年にトンネル冷房の廃止が決まりました。撤去は順次進み、2006年に最後の区間が廃止され、トンネル冷房はその役目を終えました。

