
JR北海道では赤字路線の廃止が相次ぎ、2026年3月には留萌本線が廃止され、2016年に「維持困難」とされた赤字路線はすべて姿を消しました。今後は黄色線区の存続が課題となっていますが、廃止が進めば札幌近郊と新幹線を除く多くの鉄道路線が失われる可能性があります。
JR北海道は、自治体が線路などの設備を保有し、JRが運行のみを担う「上下分離」を提案しています。しかし、北海道は慎重な姿勢を示しており、協議は難航しています。
鉄道の廃止によって旅客輸送だけでなく、北海道産の農水産物を首都圏へ運ぶ貨物輸送にも影響が及ぶと指摘されています。トラックやバスの運転手不足が深刻化する中、鉄道ネットワークの縮小は災害時の代替輸送を困難にし、物流の安定性を損なうおそれがあります。
また、JR北海道の経営悪化の背景には、国鉄分割民営化時に設けられた経営安定基金の運用益が低金利政策によって減少したことによります。国や北海道が鉄道維持への支援を強化し、貨物輸送や災害時の迂回ルートを確保することが、日本の食料安全保障を守るためにも重要です。



