
2026年8月27日夜、JR北海道の室蘭本線で路盤流出と回送列車の脱線事故が相次いで発生し、札幌―函館間の特急「北斗」と北海道・本州間の貨物列車が9月9日まで運休しました。この影響で、高速バスや航空便が早くから満席となり、多くの乗客が函館本線の「山線」を利用して札幌―函館間を移動しました。
しかし、普通列車を乗り継ぐと10時間以上かかる場合もあり、長万部駅で4時間近く待つなど、非常に時間のかかる移動となりました。今回の事態によって、山線が災害時の重要な迂回ルートであることが改めて明らかになりました。
8月30日からは東室蘭―長万部間で代行バスが運行され、札幌―函館間の移動時間は6~7時間程度に短縮されました。9月3日以降は代行バスの区間を短縮して増便するなどの対応も行われ、多くの職員が現場を支えました。
一方で、2000年の有珠山噴火の際には、室蘭本線の不通を受けて特急列車などが山線を迂回運転していました。今回、特急「北斗」の迂回運転が迅速に実現しなかったことについて、JR北海道の人材不足や運行計画を立てる人材の不足が指摘されています。
また、9月5日から運行された特急「ニセコ」が、結果的に「北斗」の代替として機能しました。貨物列車の長期運休も大きな問題となり、コンテナが貨物駅に滞留したほか、タマネギやジャガイモなど農産物の出荷にも影響が出ました。
さらに、山線は北海道新幹線の札幌延伸に伴って廃止・バス転換が決まっているため、今回のような災害時の代替ルートを失うことへの懸念も示されています。もし山線がすでに廃止されていれば、今回の室蘭本線の寸断による道民の生活や経済への影響はさらに大きくなっていたと指摘されています。
JR北海道の経営問題については、人件費削減などの短期的なコスト削減だけではなく、国や北海道を含めて鉄道を維持するための長期的な政策を考える必要があります。特に、山線を災害時の迂回路として活用することや、北海道の鉄道維持に国の予算を活用する仕組みの整備が必要だとしています。

