小幌駅10周年記念ツアーの運行内容
まず、今回の記念ツアーは豊浦町などが主催しました。具体的には、一般社団法人噴火湾とようら観光協会も主催に名を連ねています。また、旅行の企画と実施は北海道オプショナルツアーズが担当しました。こちらは「ほっとバス」の愛称で知られています。
運行区間はJR室蘭本線の東室蘭駅から小幌駅までの往復です。途中で洞爺駅や豊浦駅を経由するルートがとられました。なお、参加者は東室蘭駅、洞爺駅、豊浦駅の各駅から乗降できました。
| 行程 | 時刻の目安 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 往路 | 東室蘭 9:30頃発 → 豊浦 10:58頃発 → 小幌 11:15頃着 | 特別アナウンスを実施 |
| 滞在 | 11:15頃着 〜 12:35頃発(約1時間20分) | 小幌駅ホームや周辺の見学 |
| 復路 | 小幌 12:35頃発 → 豊浦 13:15頃着 → 東室蘭 13:56頃着 | 豊浦駅で特製弁当の昼食 |
旅行代金は大人・子ども同額で1名5,000円でした。通常の定期普通列車では、現地での滞在時間調整が難しい駅です。ただし、貸切列車の運行により約1時間20分の滞在が実現しました。
小幌駅へ向かった特別車両と車内の様子
貸切列車にはJR北海道のキハ40形気動車2両編成が使われました。車両は観光仕様の「山紫水明」編成が選ばれています。具体的には「山明号」(キハ40 1790)が連結されました。さらに、「紫水号」(キハ40 1791)も連結して運行しています。
また、車内には元プロ野球選手で鉄道写真家の屋鋪要さんが同行しました。同時に、複数の鉄道文化人もツアーに参加しています。特に豊浦駅から小幌駅までの区間では、特別アナウンスが流れました。放送では小幌の歴史や魅力が丁寧に紹介されています。
一方、前日の2026年10月24日(土)には関連イベントも行われました。会場となった豊浦町社会館では、1/150ジオラマが初公開されています。加えて、記念フォーラムや懇親パーティーも開催されました。
小幌駅が10年間存続できた理由
小幌駅は2つのトンネルに挟まれた無人駅です。礼文華トンネルと新辺加牛トンネルの間の明かり区間は約80メートルです。周囲に一般道路や民家はなく、鉄道以外での到達は困難です。そのため、日本一の秘境駅として広く親しまれてきました。
しかし、2015年にJR北海道が駅の廃止方針を表明しました。定期利用者がほぼいないことが大きな要因でした。また、安全維持にかかる費用の問題も挙げられています。
そこで、豊浦町は駅を貴重な観光資源と位置づけました。その結果、駅施設の維持管理費を町で全額負担することを決めました。実際に2016年4月に協定を結び、存続への道を歩み始めます。現在は年間約480万円の維持費を町が負担しています。
財源には、ふるさと納税による「小幌駅応援基金」などが活用されています。このように全国からの寄付に支えられ、維持管理移行から10周年を迎えました。
あいえすの見解
かつて一度降りたことがあります。小幌駅はトンネルとトンネルの間にあります。鉄道以外で訪問する発想はまず湧きません。そのため、信号所として作られた歴史に納得がいきます。
自治体が費用を負担する存続の取り組みは素晴らしいです。一方で、自治体だけに費用を押し付けるのは疑問です。国の支援や国鉄化が最善の手法といえます。また、来訪者が増えても現状は自治体の収益になりません。JRと協力したグッズや特産品の販売など、維持費を稼ぐ施策が必要です。なお、国道から駅まで歩いた強者の動画も掲載します。






