
室蘭本線の脱線事故により、8月28日と29日は特急「北斗」が運休し、札幌―函館間の移動が大きく制限されました。航空機や高速バスは早くに満席となり、鉄道利用者の多くは函館本線の「山線」を普通列車で乗り継ぐことになりました。
その結果、通常約3時間40分の移動が8~10時間近くかかりました。過去には、2000年の有珠山噴火によって室蘭本線が不通になった際、特急「北斗」や寝台特急などが山線経由で迂回運転されました。
山線には非常時の輸送力を確保するための設備も残されています。今回も、山線経由で特急列車を運転できれば、乗り換えの負担を減らし、より快適に札幌―函館間を移動できた可能性があります。
実際、現在も臨時特急「ニセコ」が山線経由で運行されており、特急「北斗」と同じキハ261系車両が使用されています。今回の事故は、山線が単なるローカル線ではなく、室蘭本線が使えなくなった際に北海道の交通を支える重要な代替ルートであることを改めて示しました。
今後、災害や設備故障などによる主要路線の寸断に備え、山線経由で特急列車を迅速に運行できる体制やノウハウを平時から維持しておくことが重要です。
